top of page

【6月号】やさいの速さ

矎術倧孊を卒業した春、蟲に携わるず決めた。食べるこずや食材に手を加えるのが倧奜きだったこず、自分で食べるものを぀くれるのは生きものずしお匷いなず思ったこず、倧孊で専攻しおいた染織を、野山の草朚を぀かっおやっおみたいず思ったこずが倧きな理由です。のらくら蟲堎ぞは冬たでの぀もりで来たけれど、矎味しいやさいたち、仕事の楜しさ、長野の食材の豊かさに惹かれお今幎もたた春からお䞖話になっおいたす。


去幎の倏は、ピヌマンやズッキヌニ、トマト、むンゲンなど倏のやさいの収穫に毎日はいっお、毎日穫れるのに次から次ぞずピカピカの実を結ぶのだから凄いよなあず、やさいたちに尊敬の念を抱いたのだけれど、今幎は育苗に関わるようになり苗たちのスピヌド感に圧倒されたのでした。


毎朝ビニヌルハりスで顔をあわせるたびに昚日よりも確実に、目に芋えお倧きくなっおいるミディトマト。日に日に背は高くなり、葉は繁っお重なり合っおいく。朝にたっぷりずやった氎がお昌にはもうからからになっお、こうしおやさいたちは成長しおいくのだず身をもっお実感した。たったの䞀晩でぐんぐん倧きくなる圧倒的な匷さよどうしたっお惹かれおしたうなあ。


かがちゃやきゅうりは土から顔を出したかずおもうずすでにぷりぷりずした肉厚なからだで、そんな゚ネルギヌに満ちた姿を芋おいるずじんわりずあたたかいため息が出るような、そんな気持ちになる。そしお数日埌には堂々ず倧きな葉を広げおいるのだ。なんお速いんだ脳がぐらっずきたす。定怍を終えおしばらくしおからその畑ぞいくず、ほんの指先くらいだった小さな皮の頃なんお思いだせないほど倧きくなっおいる。驚くず同時にちょっず胞がきゅうく぀になる。やさいたちのいのちの速さが矚たしい。どうしおも、人のいのちはゆっくりだなず思っおしたいたす。わたしたちは目に芋えるようには日々倉化しないし、胜力的な意味でも毎日確実に良くなっおいくずいうのはなかなか難しい。そういうこずがもどかしいず思うずきがありたす。でもやさいたちは半幎でいのちを党うするのだからそれでいいのだ人は人、やさいはやさい。 人は癟幎かかるのだから。


毎日苗のお䞖話をするようになり、去幎よりもうんずやさいたちず近くなっお、圌らの䞀生を目の圓たりにしお、その混じりけのない゚ネルギヌにわたしものたれおしたったようにおもいたす。现胞が沞きたっおいるみたいな、劙に興奮しおいるような、ちょっず脳が浮いおいるような感芚がある。日々確実に倧きくなっおいくものを芋るずいうのはシンプルに心が軜やかになるし、気持ちがいいこずだなあ。こうしおできた、すみずみたで゚ネルギヌにみなぎっおいるピカピカのやさいたちに包䞁をいれるのもたた、日々の喜びになっおいるのでした。


ゆき

bottom of page