ムーブメントを直訳すると「運動」という意味で、運動とは「位置を変えて動くこと」とあります。ブームやトレンドといった一過性のものではなく、世の中などの強い動きのことをさすようです。リーダーとなる人物が始めた事、やりたい事に対して、フォロワー(後に続く人・協力する人)が複数現れることによって起こるそうです。「ムーブメントの起こし方」と検索すると、動画が出てきます。この動画でムーブメントと呼ぶ現象は、ただ皆でワイワイ踊るというものですが、一人の踊りから、ものすごい人数のダンスタイムという大きな動きに変わったのです。
のらくら農場では、一日の作業内容を生産チームが中心となって決め、ミーティングで共有します。そしてその作業内容を一日で終わらすために複数人の人が関わって進めていきます。作業予定をスタッフ全員で一日という期間内で終える毎日、もはやムーブメントの連続のような気がするのです。作業が予定通りに進んだり、予想以上の成果があった日はムーブメント的な一日といえると思うのです。
今年の夏は例年に比べて、梅雨が非常に長く、なかなか畑作業をするタイミングがありませんでした。7月の農作業は夏野菜の収穫が全盛期を迎えながら、秋作準備の期間でもあります。畑の準備は片づけから始まり、多くのことを短期間でスピーディに進めることが求められます。梅雨期間中、雨と雨の間のスポット的な一日で一気にマルチはりを終えなければならない時が必ずあります。適切な水分状態を保持したまま、この作業ができるかどうかが今後の栽培の良し悪しを左右する重要な事と考えています。
こういったタイトなスケジュールの中で、生産チームがアンテナを張りながら瞬間的な判断で畑に向かっていくのです。今年生産チームを構成するマッキー、たくやん、カズさんの三人は、何も言われずに出勤途中や収穫の合間の時間で土の水分状態をみてきて、その後の作業予定を組んでいきます。重要な部分を理解し、この自主的な行動が一日の成果、つまりムーブメント的な一日を作っていくのです。
のらくら農場のテーマに掲げられている「いい仕事をしよう!」は曖昧な表現でもありますが、その内容は様々に変化する状況下ではその時々で変化するものと解釈しています。いい仕事の内容はいろんな状況で変わるため、テーマにするならば広い意味での「いい仕事」と表現しているのだと思います。作業が予定通りに進んだり、予想以上の成果があがるのは、「いい仕事」をしたからに違いありません。そうか!「いい仕事をしよう」は「ムーブメント起こしちゃう?」だったのか!
ムーブメント的な一日がいい仕事をした結果で、ムーブメントが生産チーム3人のような行動をするフォロワーの存在によって起きるのであれば、個々人がテーマでもある「いい仕事」をするためにはフォロワーとしてどういう行動をするかを考えればいいということになります。この後の作業を考えて、今の行動がこれでいいのか考える事、袋詰めなどの単純作業でも無駄な一手をなくすように意識する事、自分の実力や知識を客観的に捉え足りない部分を補う努力する事など、個々人が日々の農作業や仕事のためにする行動のすべてがムーブメントを起こすフォロワーの質を決める要素になっているのではないかと思います。
「今日はあれもこれもやらなきゃいけません」よりは「今日ムーブメント起こしちゃわない?」の方が楽しいかもしれません。笑 そんな気持ちになれない時でも、ムーブメントを司るフォロワーとして何ができるかという視点があれば、スイッチの切り替えがしやすいですし、一回立ち止まって自分の行動に謙虚になれるかもしれません。
私事ですが、宮嶋は無事に結婚しました。それだけでなく7月半ばに健康な男の子を授かりました。どれも畑のつぶやきを読んで、のらくら農場に関心を抱いてくれている皆様のおかげです。ありがとうございます。おそらく、子育ても夫婦間の関係性が重要なのでムーブメントです。毎日ですね。あっちもこっちもムーブメントの連続で忙しいですが、これがリア充の証で幸せの証なのかもしれません。笑
以上、毎日がムーブメントのすすめでした。
宮嶋
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