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【5月号】先が見えたことなんてありゃしない

世の中大変なことになりました。お取引先の飲食店さんも苦境に陥っています。長年お世話になっている、飲食専門の卸し、日吉さんを通して、無印良品さんのMUJI CAFÉさんにのらくら農場の野菜をたくさん使っていただいています。ズッキーニなんか毎日300本くらい出荷させていただいていますが、無印良品さんも今は休業になっています。「今日、ズッキーニの施肥なんだが、この肥料撒いていいのか?収穫が始まる7月に開店するのか?」と一瞬、作業が詰まります。ズッキーニは取れだしたら毎日1,000本以上の収穫です。一日たりとて出荷が止まったら地獄を見ます。ほぼ毎日、迷いの連続です。

来るはずのスタッフが、来られなくなったり、人事でも、すったもんだありました。のらくら農場の本を出版することになり、商業界さんという70年も続く歴史ある出版社がついてくださいました。原稿を9割くらい書いたところで、3月末に商業界さんが破産という・・・・。コロナの影響もあったようです。


しかーし!こんなことつらつら書いていっても、暗くなるばかり。七転八倒、それでも七転び八起き。行動の「正誤」がわからなければ、「明暗」を重視する!明るさが大切。「こんな状況でも、なんでこいつこんなに面白そうなんだ。」という空気が大切。幸い、農業の生産資材は無事手に入ったので、生産に突き進みます。売れるかどうか?わかりません(笑)。

作つけを縮小して、期間スタッフさんも入れないで、静かに最低限で過ごすという選択もあったのですが。新型コロナの影響で、職がなくなってしまった人もいます。ここは行くべきだろ!と自分に鞭打って、人を入れて仲間となり、生産します。のらくら農場「食料を作る」という農業の原点に立って、地に足つけて食べ物を作りますね。


3月に開催されたオーガニックエコフェスタの栄養価コンテストで、ケールがまたもや最優秀とりまして、2連覇できました。まぐれでないことが証明できたので、この栽培技術を駆使して、皆様の体を健やかにできる一助になれたらと思います。あ、そうそう、超優良なオーガニックの肥料資材をうちに提供してくださっているジャパンバイオファームの創業者、小祝さんが、国連のSDGs(持続可能な開発目標)カンファレンスで、第一位を獲得されました。アフリカのザンビアでの活動などが国連で紹介されました。合わせて、のらくら農場のケールの栄養価の高さが紹介されました。国連で発表なんて、びっくり。

いくらかの作戦修正はありましたが、スタッフさんも決まり総勢16で今シーズン臨みます。薬剤師、管理栄養士、元植木職人、などまたバラエティー豊かな人材が入ってくれました。本に関しては、商業界破産発表の数時間前に、担当してくださっていた前編集長さんが、破産の件を知らせてくれて、「他の出版社に持ち込む。必ずこの本を世に出すから、これからはここに連絡ください。」とご自宅の住所と連絡先まで教えてくださり、個人として動いてくださることに。どうなるかわかりませんが、とりあえず本も進んでみます。

農業をはじめて23年目に突入しましたが、よく考えたら先が見えたことなんてありゃしない(笑)。結局いつもの、のらくら農場なのでした。


紀行

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