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【8月号】身についたもの

皆様、こんにちは。「危険な暑さ」と表現される厳しい暑さの中、いかがお過ごしでしょうか。本当に熱中症には注意してくださいね。 


今回の「畑のつぶやき」が絶妙なタイミングとなりましたので、ご報告いたします。今年で5年目、32歳の私、タツは結婚致します。相手は、以前、私が青年海外協力隊でセネガルに派遣されていた時の先輩隊員です。その特殊な経験が共有でき、ベースとして、何か社会に対して良いことがしたいというエネルギーをお互いにもっているという部分で1つ相性がいいのだと思います。他人ののろけ話を聞くのが、この世で最も心地の悪いことだとは承知しています。しかし、4年も5年も何年かも忘れましたが、独り身だった私にとっては大事件です。少しくらい大目に見てやって下さい。笑


そんな大きな変化もありつつ、のらくら農場にきて5年目の夏を迎えています。有機栽培、多品種、中量生産のスタイルで営む農業は他の単一作物を生産するスタイルに比べて、日々のタイムリミットが細かくなり、数多くもなります。労働はもちろんのこと、思考の負荷もキチンと与えてもらえます。サボれることが1つもないんじゃないかと、あまり考える必要もない弱気な部分が頭をよぎる時もあります。至極当たり前のことなのですが、タイムリミットに対するプレッシャーと疲労の中で成果をあげていくことが難しいのですね。タイムリミット、実際の進行状況、身体と思考の疲労、目標と成果のギャップ、そういった要素のバランスを取りながら次にやることを判断していくわけです。その判断にはこれらのバランスをどうとっていくか日々の葛藤があります。これまではなんとかバランスをとり続けてきたのだと思います。仮に十分に作業能力や施肥設計などの技術を身につけたとしても、この日々の葛藤をどう積み重ねていくかの方が重要なポイントなのではと思うことがあります。頭でわかっていてもそれを継続してやっていくことの強さと難しさを改めて感じています。「言うは易し」なのかもしれません。


そんなある日、収穫祭に来てくださったお客様からハッとさせられる質問を受けました。「4年間で1番身についたものはなんですか?」。自分でもまだ実践できているわけではありませんが、「とっておくことですかね。」と答えました。農業は、本当にこれで良いのかわからないまま、とにかく判断して進んでいくというシチュエーションがかなり多いと思います。その判断には材料として使ったものもあれば、使わなかった考えや情報が出てきます。その使わなかった方も、また違った状況では有効に働く可能性があります。その時判断したものを、ずっとそのまま選択すればいいということではなく、とっておくことで状況に応じた、いい落とし所を見つけていくことができる。いろんなものをあまり白黒はっきりさせない方が適切な判断に役立つのではないかということです。自分の立ち位置をどっち側かに選択するのではなく、どっちつかずでずっと脳の片隅にとっておくことは意識するようにしています。これも言ってみれば、当たり前のことですが、これも「言うは易し」なのではないでしょうか。


のらくら農場で働き始めた初年度、代表から

たくさんのキーワードを与えてもらいました。その1つに「螺旋の思考」があります。その後、数年の経験を経て、身についたものが何か問われ、改めてこのキーワードを省みる機会となりました。今後も一回決めたことでも、らせん状に思考を繰り返ことによって、いい落とし所を探っていきます。たとえ結果は同じになったとしても、そこにたどり着くまでの過程が揉まれることにより質の高い結果になります。現にそれによって農場の進化具合は本当に誇らしいものがあります。必要な日々の葛藤をこれからも続けていきたいと思います。


タツ

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