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【2024年12月】ようこそ のらくら農場へ



初めまして、こんにちは。

12月号を担当させて頂きます、期間スタッフの太田です。

僕は農業未経験でのらくら農場に来ました。

はっきりとでは無いにしろ、 『農業』にどこか惹かれるものを感じる。

そんなぼんやりとした気持ちがきっかけで、今に至ります。

もしかすると、 貴方もそう感じていらっしゃるのでしょうか?

……

……

ああ、やっぱりそうでしたか。なら良かった。

いえ、何を書こうかずっと迷っていたので。

では僕がのらくら農場に来る前に知りたかったこと、 そして体験して分かったことを、是非お話しさせてください。

楽しんで頂けたら幸いです。


では早速始めていきましょう。


【農業ってどんな仕事?】

僕は今年の7月に東京から長野へ引っ越してきました。

長野はなんといっても空と山と星が綺麗!

農場に向かう車の中から見る朝焼けの空は、神々しいまでの美しさ。そんな感動から一日が始まります。


のらくら農場では、夏~冬の農作業を体験しましたが、これほどまでに気温・天候の変化に影響を受ける仕事だとは思っていませんでした。

具体的に一例を挙げると...

・日差しが強い時間は葉物が収穫出来ない

・風の強い日はごぼうの収穫が出来ない 

・雨が降って土に水分がある状態でマルチを張る

・雨が降るのを見越して、降る前に追肥をする

・雨が降ったら土ごと掘り返すような収穫が出来ない

・霜が降りる前に冬の収穫を終える必要がある作物もある

などなど。


作物を育て収穫するまでの過程では、このように天気に合わせて行う作業が他にも沢山あります。

常時、約15種類ほどの野菜を同時進行で育てている為、全ての作物にとって喜ばしい天気、残念な天気とはなりません。

それ故、出来ない事に囚われ過ぎることなく、「じゃあどうしようか」と出来ることに目を向けて、直ぐに行動に移せるのもこの農場の強みかもしれません。

そんな農場での必須アイテムは「天気予報アプリ」。

月単位、週単位、1日単位、時間毎の天気を常にチェックしながら、 緻密に計画された長期的な作業スケジュールに合わせ、 逆算して1日の作業が組み立てられます。

標高約1000メートルという場所のせいか、 天気予報自体も数時間で変わるので、 柔軟に、機動力を高めたチームで複数のミッションを次々と達成していきます。

思っていたよりもはるかに頭脳プレーが多い仕事です。


のらくら農場の作業の内容は、 大きく分けて次の4つに分類されます。

〈管理・収穫・出荷・事務〉

僕が関わったのは主に収穫と出荷なので、この分類や作業内容は正確性に欠ける部分もあるかもしれません。 ざっくりそんな感じだと思って頂ければ助かります。


それぞれの作業の概要を紹介します。

「収穫」は畑に作物を取りに行くことです。

作物の生育状況や、取引先からの受注量に合わせて行われます。 収穫時の天候が結果を大きく左右するので、 最も天気に気を配る作業といえます。

「管理」は 作物を収穫するまでに必要な作業全般です。

知識、技術、経験が必要となる内容で、 ベテランのメンバーが担当することが多いです。「畑仕事」と言って想像する作業がここになるのではないでしょうか。

「出荷」は収穫した作物を出荷する為に必要な作業です。

非常に手間と時間と労力が掛かります。 おそらく一番想像とは違う部分で、集中力、忍耐力、スピードがもっとも求められると言っても過言ではないと思います。

「事務」は農業を行うために必要なバックヤード部分全般で、事務担当の人達は農作業と兼務して行っています。

事務がいなければ他の作業が成り立たないのは勿論ですが、 同時にその存在が安心感をもたらす、農場の精神的支柱となっているように感じます。


のらくら農場の内側にいると、これらの要素がうまく嚙み合って機能しているということ自体に、 過去の膨大な量の試行錯誤や、改善の繰り返しを感じずにいられません。

夏は暑く、冬は寒く、作物は重く、体力と気力とノリが重要ですが、目的を持ってチームでやる農業は「楽しい」瞬間がとても多くあります。

僕にとっては過去一楽しい職場です。


【農作物について】

今更ですが、ここで僕の経歴を少し。いわゆる料理人として、飲食業界で働いていた期間が長く、これまで複数の業種、業態のお店で働いてきました。

今回のらくら農場に来たのは「食材の事をちゃんと知っておきたい」というのが一つ目の理由です。 料理人目線での発想ですね。

ただ、実はもう一つ理由があります。

自分が子供の頃、祖父が農業をやっていたお陰で、 野菜や果物が気軽にとれるという環境が身近にありました。

自分が享受してきたその環境の恩恵は、 あまりにもいいものでした。なので、次の世代にも渡してあげたいと、ずっと思ってたんですね。

その実現のための取っ掛かりを探るため、農業の現場に身を置いてみました。

数ある中からのらくら農場を選んだ理由は、「作物を狙って作る」という考え方に興味を持ったからです。 ここでは実際に、収穫時期、収穫量、農作物の味まで意図して作っています。 「そんなこと出来るの?」 僕もそう思っていました。 その味を確かめてみようと、畑で、野菜を取ってかじってみると…。


ここで一つ質問させてください。

貴方は野菜をかじった時、「え?・・マジで??」

こんなセリフが口をついて、思わず二度見してしまう程、ウマい野菜に出会ったことがありますか?

よく知っているはずの野菜から感じる、あるはずのない味や香り。

結論。

「野菜は生産者で選ぶ食材だった」

この視点を是非、貴方と共有したいと思っています。


【終わりに】

のらくら農場で働いていると、今までの人生で知りたかったこと、体験できなかったことを、体験するチャンスがゴロゴロあります。

この生活が12月で終わるなんて信じられないくらい、メンバーとの仲間意識や、日々の仕事の中での一体感を感じています。

最後に、代表の萩原さんの言葉で、 僕も日頃から実践しているものの中から、 ひとつだけ紹介したいと思います。


「『思いもしなかった』という事を作らないことが大事」

by 萩原さん  

                

これはあらゆるリスクに対して想定をしたうえで、短期的な視点、長期的な視点の両面からいくつもの対策を講じておくということです。

のらくら農場では「予測する」や「想定しておく」、または「仮説を立てる」ということが非常に重視されています。

そして、計画を実行した結果の検証と、さらに良くするための改善も徹底しています。

今回『畑のつぶやき』を書くにあたり、 僕はこれから起こるかもしれない、 あらゆる「ラッキー」を想定してみました。

もしかすると、そう遠くない未来、 これを見ている人の中から、 『畑のつぶやき』を書くようになる人が出てくる。

そんなラッキーな未来の実現に、 少しでも役に立てるよう想いを込めてこの記事を書きました。

僕はこのあと一旦飲食業に戻りますが、変わらず長野にはいますし、農業には関わりを持ち続けていたいと思っています。

貴方にお会い出来た時、言い忘れないよう、一足先に歓迎の言葉を送ります。

「ようこそ、長野へ。ようこそ!のらくら農場へ」


太田 孝宏

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