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【1月号】ナスと話す

去年の6月から期間スタッフで働いていましたゆうさくと申します。普段は「ゆうさくでげす」という名前で、ファンシーでクレイジーなぬいぐるみを作ったり、音楽を作ったりしています。のらくら農場の話は、友人のヒナさん(のらくらスタッフ2年目)からよく聞いていました。農業に無縁だった僕ですが、代表である紀行さんの動画を見て、イメージを膨らましているうちに、次第にのらくら農場に興味を惹かれるようになりました。そして気づいたら応募していました。一緒に雑貨屋を経営していた友人も、期間スタッフで応募し、自分の中で何かが始まる予感でワクワクの6月でした。


農場での日々は、たくさんの発見で溢れています。そして、はじめての連続です。農作業経験ゼロの期間スタッフも担当の作物を与えてもらい、一気に野菜と急接近します。長年の先輩達の経験を参考に、自分でも出来ることを見つけてやってみる。農場には「誰もが主役である」そんな雰囲気がありました。


収穫してきた野菜達を小分けして袋詰めするという一連の流れさえも、その時ベストな方法をスタッフ皆で意見し合い、変化していく。変わる事を恐れない姿勢で前に進んでいく事で、大切にしたい事や今のスタイルに合わない事を鮮明に分かりやすくしているのかなと感じました。


先輩方が、よく作物を「この子」と言っているのを耳にしていたのですが、その響きが可愛らしくて気になっていました。


作物との対話は、人との対話と同じように真剣です。言葉は交わさなくても、作物を見て真剣に対話する。時に、雨に打たれながらも、強い風に吹かれながらも、僕たちは畑に出て収穫をし、面倒を見ます。


野菜を「この子」と呼んでいた先輩達の気持ちはとても素直な気持ちの表れで、半年働いた今、思い返すと妙にしっくりくるところがあります。スタッフのユウさんが、軽トラの事も「この子」と言っていたのには笑いました。


僕もナスの担当を任せられ、ナスと毎日顔を合わせ会話する数ヶ月が終わり、秋になり、来年の生活について具体的に考えるようになりました。そして、農業に興味を持っている自分と、まだまだ夢に向かってやりたい事がある自分とを行ったり来たりして、一つの答えに辿り着きました。納得いくまで自分の中にある夢を追いかけてみようと。今年は野菜を育てるような気持ちで、音楽やぬいぐるみ、絵を作ろうと思っています。大切な仲間たちと毎日真剣に笑って悩んで、変わっていく季節や心の事も丁寧に見つめて過ごせた半年は、僕の宝物です。ありがとうございました。


デゲス

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