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通信《畑のつぶやき》~2019/7月号

2019/07/18
畑のつぶやき 7月号

【少し振り返って、また前を向いて】

 のらくら農場で働き始めてすぐに、畑のつぶやきを書かせていただいた記憶が鮮明に残る中、気づいたらもう4年目になります。初めてのつぶやきは要約してしまえば「とにかく本気で働きます!」といったものでした。あれから3年が経ち、もっとできたのではという思いも多くありますが、成長できたなと思う部分もあります。大切だと思ったこと全ては書ききれませんので今すぐに出てくる4つを書いてみたいと思います。

1、何かを考える時には複数の視点から考える。

 昔は目の前の与えられた仕事を一生懸命にやるだけでしたが、今は作業をしながら今の仕事はこの後の仕事にどう影響してくるのか、ならばどういう形で終わらせるのがよいのか。全体を俯瞰してみたときに自分は今この仕事をしていてよいのか。天気はこの後どのようになっているのか。などを自然と考えてしまいます。これは役得で、日々の農場全体の作業を考える役割を与えられ、いい結果を出したいと思いながらやっていたら勝手に癖になっていました。他にも日ごろから資材代や送料、野菜の単価、肥料代、人材確保、人材育成など、農業の現実を見たり、代表から聞いたりしているので、そういった視点も取り入れて日々畑に出られるようになった事で考えや行動に奥行を持つことができるようになったと思います。

2、小さな事の積み重ねが大きな結果を生む、小さな事の重要性。

 僕はイチローさんが好きなのですがイチローさんの言葉に「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」というものがあります。この言葉を初めて聞いたときに本当にこれだなとつくづく思いました。

 作物生産を担当させてもらって、いい野菜をつくるために大切だと思う事をまとめると「畑をよく見に行って、適期に作業に入る」という小さな事の積み重ねだと思っています。農場内のコミュニケーションや作業中の注意点なども「あっ」と思った事は言動に移すという小さな事をできている時は未然にミスを防げています。派手な事にとらわれず目の前の小さな大切な事をしっかりとやれる人間で在りたいと思います。


3、考え続ける事で全てがヒントになる 多層思考

 つい最近「アイディアの作り方」という本を読みました。この本いわくアイディアとは解決したい問題に関する知識(例えばトマトの生理障害についての知識)と、それとはまったく関係ない知識(例えば日よけクリームの仕組み)との組み合わせであるそうです。農場は課題、改善点、新しい試みがあふれています。そういったものを常に頭に入れて生活していると、全然関係ない外出先の雑貨や飲食店の仕組みなどが組み合わされてアイディアになることがあるのです。僕が農場に入った時に代表に「多層思考を身につけたらいいよ」といわれました。その意味もずっと農業の事だけ考えていたら生活全てを学ぶ対象にできるというものでした。代表は自分の経験からアイディアの作り方を導き出しておりました。

 きゅうりをつくっておられるKさんは「植物生理にあった栽培をする事で健康な作物を作り、結果的に有機栽培にしたい」という哲学で農業をしておられる非常にかっこいい方なのですが、きゅうりがとれすぎて収穫には入れず、箱詰め作業だけをしている時にスタッフが収穫してきたきゅうりをみて、何の養分が不足しているか、もしくは病気の出始めを見極めて追肥か薬剤散布を判断するとおっしゃっていました!凄すぎて笑えます。考え続ける事でこんなことも可能になるのだと自分の中の可能性を広げていただきました。

 4、やっぱり農業が好き

 最後にあげますが、これが僕の中では一番大切だと思っています。人間が植物の成長に与えられる影響力はとても大きいです。故に野菜が健康に育ってくれた時、想い描いたような野菜ができた時、とてもうれしい気持ちになります。しかもそれが食べてくれる方の健康にも寄与して心身共に健康になった方が活気ある社会に、世界にしていってくれるかもしれない。そんな事を想うと胸が弾みます。植物の本を読んだりして植物は起き上がる力にも気孔や花の開閉にも体の生長にも細胞レベルで水を出したり入れたりしている事、そしてそれはカリウムの量の調節によってなしとげられている事などを知った時のまた一歩植物に近づけたような感覚もたまりません。いずれは呼吸するように野菜を作れるようになる。これが今の目標です。

 のらくら農場にスタッフで入る人のほとんどは学びたい人達です。なので代表が技術の話をしてくれる時はみんな真剣な顔をしてメモをとったり聞き入っていたりします。様々な野菜をそこそこ沢山の量で、多様な出荷先に出荷する。物流、受発注、資材代などの直販農業最先端の課題に毎日向き合える。ちょっと俯瞰したら学べる事だらけでまさに奇跡のような農場です。こんな農場があるのも皆様のおかげです。いつも本当にありがとうございます。できるだけ多く皆様のお役に立てるように、農業が好きだからこそ農業で生きていけるように精進していきます。4年目もどうぞよろしくお願い致します。(マッキー)


畑のつぶやき 6月号

【収穫祭盛況でした】

6月1日に行った収穫祭。今年は参加者41名+お子さん6名と大勢の方にご来場いただきました。

収穫祭のまかないランチを取り仕切ってくれたのが、今回文章を書いているユキルこと松野有希。料理の発想が新しい。例えば、かぶのクラッシュスープ。塩味のスープですが、火の通ったかぶを半分だけお玉の背でつぶし、そのままのかぶとつぶしたかぶの両方の食感を味わえます。ムロで貯蔵していた長芋のポテトサラダも。仕上げに角切りにした生の長芋を加えて、生のシャキシャキと火を通したねっとり感を両方味わう。さっぱりとした長芋ポテトサラダは胃にも優しい味わいでした。

収穫祭後、ご感想をいただいたのでご紹介させていただきます。//萩原さんの話が情熱がこもっていて分かりやすくてユーモアがあって良かった。//脇役を主役にっていうのがいいね。//自分から業者に提案していってるのがすごい。//若い子が頑張っていていい。みんな良い子達。//みんな楽しそうだね。//代表が一歩下がっているのがいい。私も一歩下がろうと思った。//細かな積み重ねが大切だね。//料理がどれも美味しくていくらでも食べられそう。//春菊が美味しくてびっくりした。//葉ネギは一気に食べた。//CHOの話は聞いたことなかったけど勉強したい。//奥さんの話は胸に響いた。必死に頑張ってきたことが伝わってきた。// 

お腹がいっぱいになった子どもたちには、お土産用のかぶ120個を収穫してもらいました。かぶを両手に持って、とびきりの笑顔を見せてくれた子どもたち。みなさん、本当にありがとうございました~!(幸代)

【やさいの速さ】

 美術大学を卒業した春、農に携わると決めた。食べることや食材に手を加えるのが大好きだったこと、自分で食べるものをつくれるのは生きものとして強いなと思ったこと、大学で専攻していた染織を、野山の草木をつかってやってみたいと思ったことが大きな理由です。のらくら農場へは冬までのつもりで来たけれど、美味しいやさいたち、仕事の楽しさ、長野の食材の豊かさに惹かれて今年もまた春からお世話になっています。
 
 去年の夏は、ピーマンやズッキーニ、トマト、インゲンなど夏のやさいの収穫に毎日はいって、毎日穫れるのに次から次へとピカピカの実を結ぶのだから凄いよなあと、やさいたちに尊敬の念を抱いたのだけれど、今年は育苗に関わるようになり苗たちのスピード感に圧倒されたのでした。
 
 毎朝ビニールハウスで顔をあわせるたびに昨日よりも確実に、目に見えて大きくなっているミディトマト。日に日に背は高くなり、葉は繁って重なり合っていく。朝にたっぷりとやった水がお昼にはもうからからになって、こうしてやさいたちは成長していくのだと身をもって実感した。たったの一晩でぐんぐん大きくなる圧倒的な強さよ!どうしたって惹かれてしまうなあ。
 
 かぼちゃやきゅうりは土から顔を出したかとおもうとすでにぷりぷりとした肉厚なからだで、そんなエネルギーに満ちた姿を見ているとじんわりとあたたかいため息が出るような、そんな気持ちになる。そして数日後には堂々と大きな葉を広げているのだ。なんて速いんだ!脳がぐらっときます。定植を終えてしばらくしてからその畑へいくと、ほんの指先くらいだった小さな種の頃なんて思いだせないほど大きくなっている。驚くと同時にちょっと胸がきゅうくつになる。やさいたちのいのちの速さが羨ましい。どうしても、人のいのちはゆっくりだなと思ってしまいます。わたしたちは目に見えるようには日々変化しないし、能力的な意味でも毎日確実に良くなっていくというのはなかなか難しい。そういうことがもどかしいと思うときがあります。でもやさいたちは半年でいのちを全うするのだからそれでいいのだ!人は人、やさいはやさい。 人は百年かかるのだから。
 
 毎日苗のお世話をするようになり、去年よりもうんとやさいたちと近くなって、彼らの一生を目の当たりにして、その混じりけのないエネルギーにわたしものまれてしまったようにおもいます。細胞が沸きたっているみたいな、妙に興奮しているような、ちょっと脳が浮いているような感覚がある。日々確実に大きくなっていくものを見るというのはシンプルに心が軽やかになるし、気持ちがいいことだなあ~。こうしてできた、すみずみまでエネルギーにみなぎっているピカピカのやさいたちに包丁をいれるのもまた、日々の喜びになっているのでした。(松野有希)


畑のつぶやき 5月号

【今期もどうぞよろしくお願い申し上げます】

のらくら農場は今年度、計15名で頑張ります!今年の春は雨が少なくカラカラでしたが、ようやく恵みの雨もしっかりと降ってくれました。雨脚が強くなるたびに、歓喜の声があがるほどでした。今期も新鮮で元気ある野菜をお届けできるようスタッフ一同頑張ります!「ちいさな畑セット」の新規お申込みも受け付けております。

【栄養価コンテスト受賞~いざ徳島へ~】

 「う~ん、まいったなあ。荷が重すぎる。」ショート講演の依頼を頂いてしまった。3月に徳島で開催されるオーガニックエコフェスタで、栄養価コンテストというものがある。がんの発生や細胞の老化などを防ぐ抗酸化力、ビタミンC、糖度、えぐ味の元になる硝酸値の低さ、味の5項目で各品目別の全国チャンピオンを決める一大イベントだ。全国から高品質の栽培技術を追求した生産者が集う。そこで、事例発表をしてほしいとの依頼。いや、ちょっと待ってください。うちは、このイベントで最優秀とかとったことないし、化け物みたいにすごい生産者の前でそれは無理ですって、とあたふた言い訳をしたのだが、大変お世話になっている方からだったので、お引き受けすることに・・・。何話したら良いのだろう。不安しかない。
 
 今回、このイベントに応募したレッドケールとグリーンケールは、かなりの数値が取れていたので、もしかしたら受賞の可能性があるかもしれない、とちょっとは期待もあった。万が一、受賞できたら・・・。徳島までの同行は昨年圃場管理のリーダーをしてくれたマッキーを連れて行くことに決めた。彼は過去に高知県で農業研修をしていた。たくましくなった姿を四国の人に見せたいと思ったのだ。うちに来た当初から僕は、「マッキーは同世代最高の農業者になる。」と断言していた。
講演の前に栄養価コンテストが開催された。ほうれん草、小松菜、と各部門の最優秀賞と選評が行われる。どれもとてつもない高栄養価を叩き出している。このレベルじゃとてもうちの受賞なんて無理だろ、と思っていたら、「ケール部門 のらくら農場」とアナウンスされた。「うお!マジか!マッキー、ステージ行って来い!」彼は遠慮したが、一年間畑の管理に神経を張り巡らしてきた彼こそが受賞にはふさわしい。グリーンケールは糖度19という果物以上の数値だった。その直後。レッドケールで2部門目の受賞。結局僕もステージに上ることに。マッキーと並んでステージに上がれるとは思わなかった。レッドケールは抗酸化力が500を超え、分析研究所の過去の数値を含めてもかなりの高さだったらしい。市販の人参のじつに100倍の数値だった。薬に近い。さらにカブの部門でもまさかの3部門目の最優秀を頂いた。すべての部門の受賞が終わって、コンテストの仕組みがよくわかっていない僕は、もう気が抜けていた。最後に総合グランプリというものがあって、そこで「のらくら農場」と呼ばれるとは思ってもいなかった。間の抜けた顔で賞状をいただくことになった。渡してくださったのは日本有機農業普及協会の代表、小祝政明さん。今は有機栽培の技術者としてアフリカなど世界中を駆け回っている超有名人だが、僕と小祝さんが起業したのは同じ年。出会いは19年前。当時、小祝さんも無名で、世の中が小祝さんの提唱する理論に追いつくのがやっとの状況だった。世にも珍しい、オーガニック専門の超良質な肥料屋さんを開業された。技術に関しては間違いなく僕の師だ。お互い、資金も乏しい無名から這い上がってきた。壇上で小祝さんと受賞する側とされる側で向かい合う日が来るとは思わなかった。感謝しかない。
 
 授賞式の直後に事例発表の講演。無冠での講演は本当に荷が重かったので、数分前にグランプリを受賞できて、ぎりぎり間に合った。会場の方々は、前もって僕が受賞を知っていて、講演すると思っていたらしいが、本当に当日の本番まで知らなかったのだ。いつだって綱渡り人生だ。
 
 徳島から車で9時間半かけて帰ってきた。持っていったCDは一度も聞かず。マッキーと栽培技術と思考論をひたすら話し合った。受賞のことはほとんど頭から抜けていて、僕らは次の作戦にのめり込んだ。思えば21年間のめり込んできた。農業は医療並みに社会的地位があっていいと思う。そういうことに僕はこれから力を注いでいくと思う。だが、自分の中での芯の部分は単純な動機だ。 「この職業は人生をかけるに値する面白さがある。」(紀行)


畑のつぶやき 2月号

【スイスでのこと】

 はじめまして。昨年の6月からのらくら農場で働かせていただいている佐藤弥音です。実家は農家ではありませんが、高校生ぐらいから農業に興味を持ち始め、地元北海道の農業系の大学に進みました。大学では主に食品添加物、品質、小売・卸など幅広いことを学んでいました。実習や農業バイトを通して、漠然と将来は自分で野菜を作りたいと思うようになりました。大学3年生になり、卒業後はどうしようかなと考え始めたけどやりたいことがはっきりしないし、「農業がやりたい」とは何となく恥ずかしくて自信を持って言えませんでした。そんなとき、研究室の先生が皆と同じように就職でするのではない「海外農業研修」という道を教えてくれました。海外農業研修は一年間という長い期間であること、言葉の壁(ドイツ語)など不安なことがたくさんありました。でも、「もっと自分を成長させたい」という思いがあり卒業後は海外に行くことを決めました。面接を経て私は、スイスの有機野菜農家で研修することになりました。今回はスイスでの研修の様子を少しお話したいと思います。
 
 研修先は、スイスで一番大きな都市チューリッヒから電車で20分ほどのところにありました。私の暮らしていた地域は、夏は30℃を少し超えるぐらい、冬は雪は少なめだけど北海道ぐらいの寒さでした4haほどの面積で約30品目ほどの野菜といちご、ブルーベリー、ラズベリーなどの果実を作っていました。ポルトガル、ポーランド、スロバキアからきた8人の同僚と一緒に仕事をしていました。私の主な仕事内容は、野菜の収穫、定植、除草、ファーマーズマーケットのお手伝い、家事でした。研修先の農場では週1回農場で野菜の販売、週2回チューリッヒのファーマーズマーケットで野菜を販売していました。ヨーロッパの場合、野菜はほとんどが量り売りです。色とりどりの野菜たちがピラミッドのように積み重なって並べられている様子は、海外ならではだなと思います。半年ぐらいたって、ドイツ語ができるようになってきてから、私もマーケットに一緒に連れて行ってもらえるようになりました。多いときだと一日に700~800人のお客さんが野菜を買いに来てくれました。マーケットはだいたい10人くらいで回していましたが、お客さんの波が途切れないときはカオスでした。生産者と消費者が直接会って、意見の交換をし合い野菜を販売することができるので、どちらにとってもいい取り組みだなと思いました。言葉、文化、価値観の異なる世界で生活することは楽しいことばかりではありませんでした。研修先の農家さんは私を本当の家族のように受け入れてくれて、スイスに行って数日たってから家族が「あなたは私たちの5番目の子供だよ」と言ってくれました。その言葉で不安が半分ぐらいになりました。スイスでの一年間は何もかもが新鮮で有意義な時間でした。寛大な農場主と家族、優しい同僚がいて本当に良い環境で研修をすることができたなと思います。

 有機栽培をもっと勉強したいと思い、のらくら農場にきてからもうすぐで8か月がたちます。 ハイシーズンは自分の想像以上に忙しいときもありました。でも萩原さん、スタッフの方々は素敵な方ばかりで休むのがもったいないと思えるくらい楽しい職場で仕事ができています。昨年はピーマンの担当でしたが、どのタイミングで灌水や追肥をしたらいいかわからず、萩原さんや他のスタッフに頼ってしまうことばかりでした。振り返ってみると昨年はただただ楽しいという気持ちでやっていた気がします。これからはその気持ちも大事にしつつ、この農場で仕事術を身につけていきたいです。小さな種からすくすくと生長して立派な野菜になった時の喜び、自分たちの野菜を「おいしい」と言って食べてくれるお客さんがいること。いい野菜を食べると体も心も元気になる、農業ってやっぱりいい仕事だなと思います。冬もあと数ヶ月で終わり、だんだん畑モードに入っていきます。2シーズン目も暑さ、寒さに負けず頑張ります!

【冬の仕事術】

 標高1000メートルでは、冬の間は当然畑はできませんので、貯蔵品や葉野菜をぼちぼち出荷しながら、屋内の仕事をしております。いろんなミッションに担当がつきます。今年やっとできたのは、溜まりに溜まった名刺のクラウド管理。カズさんが担当。スキャナーで読み込ませて、AIが自動認識して、ネット上で保管。検索が可能。初のにんじんジュースに挑戦。来上がりましたら、是非ご利用ください。中古住宅を第二の寮として買うことになりました。リフォーム済みで、駅にもスーパーにも近いので車を持っていない期間スタッフさんにも便利な場所です。畑の邪魔な木を切り倒し、薪にします。チェーンソー初挑戦のタクヤンとカズさんも挑戦です。チェーンソーの刃の目立てなども憶えました。雨不足が来ても対応できるように、灌水の仕組みを水道管部材パズルに頭を悩ませながらタツさんが組み上げていきます。販売店さんの受発注システムの運用ができそうで、幸代とカヨさんが奮闘。受注ミスを防ぎ、畑に出る時間を増やします。うちは生産主体の農場なので、生産に尽力できる事務機能にしていきます。今回の原稿を書いたミオパが売り場ポップの作成。育苗担当のカーリーが育苗計画を作成。担当2シーズン目に立候補。圃場管理のリーダー、マッキーは畑の全スケジュールを煙が出るほど頭を使って作成。植物生理からコスト計算まで全て理解できていないとできない仕事。私、紀行はレストランの畑のプロデュースの依頼をいただき、プレゼン資料の作成。冬は仕事術身につける、最高の時間です。(紀行)

【にんじんジュース 3月中旬より発売】 1リットル瓶6本入り 送料込み 6100円(税別)原材料は、にんじん・レモン果汁・塩のみです。にんじん繊維が全部入っています。ご予約も受け付けます。


畑のつぶやき 1月号

【今年のテーマ】

 ここに来てからの10ヶ月、仕事に環境に慣れることに必死でした。初めて与えられた担当は育苗(いくびょう)というお仕事です。春のレタス・スナップエンドウ、夏のトマト・ピーマン・ズッキーニといった果菜類にシソ・ミツバなどの香味野菜、秋冬のケール・ブロッコリー・白菜など。作物を栽培するに当たって、苗作りは『苗半作(なえはんさく)(作物の半分は苗作りで決まるという意味)』とも言われます。農場独自の年間生産計画を基に種をまき、畑に植えられる段階まで育てます。水やり、ハウス内の温度・湿度管理、病害虫防除、発芽状況や葉・根の状態を観察することが主な仕事内容となります。失敗すればその分の種や肥料代、売り上げ、取引先との信頼性、そこに費やした労力など様々なものに影響を与えると感じております。そう自分に言い聞かせプレッシャーをかけつつも、夏の炎天下にハウス内の温度が上昇し、土が乾ききって枯らせてしまったことも...反省と共に失敗は最小限にとどめ、失敗してしまった分はどこで補い取り戻せるのか、代表を始めスタッフと作戦会議。そんな中でも刻々と生長していく野菜たちの姿に嬉しさが止まらず、生命力の強さに元気をもらいながらできたお仕事でした。
 
 育苗以外には、トマトと春菊を主に担当させていただきましたが、私にとってはどちらも難しいものでした。特にトマト!昨年は猛暑を超え酷暑という暑さが日本列島を襲い、例年であればもう少し涼しい長野でさえ30℃を超える日々。収穫中は、毛穴という毛穴から汗が出るわ出るわ...笑。トマトハウスの温度と湿度は上がり、ご飯(お水や肥料)の欲求がとにかくすごい。芽かき(茎と葉の間から出てくる新芽をかくこと)も日々の業務との平行で追いつくことができず、ハウスの中はまさにジャングル。虫喰い、暑さ・収穫遅れにより、ヘタ付近だけ青みが残り売り物にならない、果実に亀裂が生じる、もしくは配送中・受け取り先での割れ事故などを招いてしまいました。共に働くスタッフにも、収穫してほしい色艶のトマトの伝達が上手くできないこともありました。誘引作業(茎を生長している方向に調整すること)の遅れによりジャングル状態になったハウスでの収穫は、やりづらく作業効率を下げてしまいました。挽回すべく早出や残業をするも、体調を崩すなど、全てがよい結果に繋がったとは思えませんでした。
 
 思い返してみると、出てくるのは反省点ばかり...いやいや、苦い思いをしたからこそ、勉強になったからこそ残る記憶であり、実際は嬉しかったこともたくさん!夏といえば必然と食べたくなるトマト。ミディトマトとミニトマトに品目を絞りましたが、特にミディトマトは大好評。色、艶、香りに加え、旨みが強い美味しいものができました。大きさもスーパーに陳されているものより一回りほど大きく、食べ応え十分の代物となりました。多くのお客様から追加注文が寄せられたときには、小分け作業も嬉しい時間でした。
 
 昨年を振り返ってみて、限られた時間と人数で効率よく仕事をするための作業の取捨選択は必須だと思いました。そして仲間と野菜への気配りやコミュニケーション、体調の管理、これらもとても重要であることに気づかされました。 "鷹のように俯瞰する眼"と"虫のように一点に焦点をあてる眼"、武器として取得したい。年齢のわりに頑丈ではない体、忙しいとかき乱されて負けそうになる心。それでもなんとか踏ん張って頑張ろうと思えるのは、この職場と人と仕事が好きだと心が言っているから。そして、手元に届いた野菜たちを愛おしく手にとり、美味しく調理し、旨い!と言って下さるお客様の声があるからです。

 暖冬とはいえ、昨年の12月半ばあたりから-10℃以上になるこの土地...上も下も着込んで見た目はまるで雪だるま☃人生初のしもやけに耐えながら、パウダースノーに心ときめかせ、雄大な山々が織りなす景色にどことなく感じる安心感。感謝の気持ちを常に忘れず、2019年も自分らしく。「日々(にちにち)是(これ)好日(こうじつ)」今年のテーマとします。布団から出るときは気合いを入れて、今日も寒さと戦います(o^^o)(カーリー)

【来季、期間雇用スタッフあと4名ほど募集しています。興味のある方は、農業求人サイト「あぐりナビ」をご覧ください】

 昨年、期間スタッフの20~30代前半の4名は、今年も継続して仲間に加わってくれることになりました。元々いるスタッフを見習って本当によくやってくれています。仕事は真面目に一生懸命に、なおかつ楽しそうです。ハイシーズンの夏は、こちらが何も言っていないのに、朝1時間早くきて畑仕事をしている。なんとも頼もしい若者たちを見ていると、日本の未来はけっこう明るいんではないかと思うのです。
 
 一方45歳の私の方は、二十数年ぶりに行ったコンサートで手を振り過ぎてしばらく手があがらず...笑。おそくても1週間くらいで治るだろうと思っていたのですが、日常生活に支障はなかったものの、残る痛みは3か月かかってやっと消えました。まさかそんなに長引くことになろうとは...こういう風に自分の歳と限界を感じていくんでしょうね。(汗)どうか若者たちよ、年配者を優しい目でみてやってください。(幸代)


畑のつぶやき 12月号

【せきらら。のらくら。そしてこれから。】

 岩手県出身33歳、男。高校生の頃から夢見ていた服の仕事を生業として約10年間全力投球してきましたが、イロイロありまして......離脱。力仕事でしのぐ日々を経て、6月よりのらくら農場に参加させて頂いています。佐々木拓弥、農場ではタクヤンと呼ばれています。共に暮らす、料理上手で頼りがいのある自慢の寮生の中では最年長。ずっと年下キャラでしたが、オジさんはじめました(笑)

【せきらら。】

 お米や野菜をつくっている両親や、自給自足的な生活をする友人や先輩の影響もあり、百の仕事をこなすお百姓さんってカッコいいな。という尊敬と漠然とした憧れをもっていた20代半ば。憧れこそあるけれど、仕事の忙しさを理由に諦めていました。思い描く理想とは真逆の命と心を削るような食事と生活を送る日々。そんな折り起きた大地震。コンビニやスーパーからはものが消え、便利さの代償、自分の無力さをモロに痛感。ますます、自分でなんでも出来るようになりたいという思いが強くなりつつも、他人の目を気にして、未熟さを言い訳にして、何も出来ず、いや、何もせずにもやもやを抱えたまま過ごすこと数年。もう全てがどうでも良くなって投げやり、無気力になってしまった頃、出会いや別れ等を含む人間関係、自信喪失からくる人への不信感、酸いも甘いも、前述したイロイロが押し寄せまして、だいばくはつ!(笑) もやもやが晴れるようにスッと浮かんできたこと、それは「農」と「生活」でした。衣食住の衣から食へ。食の源ともいえる農業を生業にしたいと気づき、なにも分からないながらも調べ探しピンときて、のらくら農場で働きたい!と思い電話、そして気持ちを伝えるべく車を走らせ農場へ。思いは確信に変わり、仲間に加えて頂き、現在に至ります。

【のらくら。】

 この農場に来てから、毎日が刺激的で感嘆詞の連続、雨あられ。大変!だけど、楽しくてしょうがありません。世の中色んな大変で成り立ったっていて、誰もが抱えていると思います。僕も色んな大変と出会ってきましたが、この農場での大変となら、やっていきたい、向きあいたい。なによりこの大変はすごく好きだ。そう思いました。どんなことに、ここまで惹かれているのか箇条書きで紹介させて下さい。
     
―目に見えない世界を相手にしている事―

 土の中の事や、植物の内側でおこっている事。菌の働きや原素のこと。酵母のこと。いわゆる目には見えない世界を、"科学的な知識"と"経験からくる感覚や直感" をフルに使って、可視化に近いところまでもっていくこと。僕から見たらそれはほとんど魔法です。小さなサインをキャッチして結びつけて、判断して、実践していく代表やスタッフのみんなの動き、働き方に興奮しました。心と体に染み込ませて僕もそうなりたいな。

―現実的であり夢もある―

 "科学と感覚" を駆使していること。こまかい作業がおおきな結果へとつながる "緻密でいて大胆"な作業計画。"ミクロとマクロ""光と影""お陰さまとお陽さま""インプットとアウトプット" のような、相反するようでどちらが欠けても成立しない事象を "いったりきたり" しながら、どちらかではなくどちらも実践していること。"のらくら"でありながら日々の作業や展開は"フルスピード"(笑) そんなところも、大好きです。リアルでありながらロマンを感じています。いいな。

―あそびのある指示、動きだす頭―
 
 くるくるパタパタとリズム良く農場は稼働しています。職場の空気感がとても好きです。真剣なんだけどシリアスな感じがまるでしないこと、監視ではなくお互いを気にかけてフォローしあうこと。そして、指示を待たずみんな自分事で考えて動いてること。その流れの源は何か。それは代表や先輩スタッフ陣の指示の仕方にポイントがあるのかなと思いました。ただ「これやっておいて」ではないこと。一方通行ではなく、こちらの意見や考えを引き出してくれる話し合いのようなやり取り。指示にあそびがある分だけ僕らもどうしたらいいのかと自然と考える癖がつく。サイフォンの原理でいうところの吸う人=呼び水が代表、一度流れだしたら止まらない水が農場のみんな。そんなイメージを持ちました。あそびって大事だな。

【これから】

 のらくら農場に来る以前は恥ずかしながら先の事は全く見通せず、もうろうとして、さまよっているような五里霧中状態でした。それが現在は、無我夢中です! 夢の中というよりは、夢の途中という気がしています。夢は叶えたら夢ではなくなります。だったら、自分を見失わず夢の途中に居続ける事。夢を持ちつづけること。そして、叶え現実化する努力を惜しまない事。それが僕の夢となりました。時折、いくつ夢を叶えられたか、また叶えられなかったを、返りみることを忘れないように。

 職場を誇りに思えること、好きだと思える幸せを忘れないように。地に足つけて日々の作業に打ち込み、技術や知識を身につけ、おいしい野菜を作れるよう、お届け出来るように、全力中年で臨む所存です。


畑のつぶやき 11月号

【迷いの途中】

 グーグルマップのナビに言われるがまま車を走らせると、風の形がわかるほどまだ柔らかな稲が青々と道を囲んでいます。そんな美しい田園風景を横目に、緩やかな傾斜を少しづつ上がり、夏の木々が水面に映る湖の畔にその農場はありました。大阪から六時間。遠いような近いような道程の中で、長野という初めての土地、農業という初めての職種に対する不安と緊張をなんとかごまかしながら辿り着きました。

 大阪での自分は実家が割烹料理店を営んでおり、漠然と自分が継ぐことになるのかなと考えていたところに店が潰れてしまい、高校卒業後追われるように働きにでて8年。立ち止まって自分を振り返ってみて見えたのは、人から好かれようと優しさを安売りし、言われるがまま流され、仕事に追われ、壊れかけた体と何も掴んでこなかった空っぽの心だけでした。考えることから逃げ続けて、失敗して諦めてきたその分だけ人が怖くなり、人も自分も信じられなくなり、きっとこの農場に来たのも前向きな一歩ではなくて、逃げ続けている途中だったのかもしれません。でも、それでもこの農場に来てよかったと思えたのは、やっぱり人なのでした。

 萩原さんを始めすべてのスタッフの方達が悩みながらも、逃げずに考え続けているこの場所は今の自分にとって最も必要な栄養だったのだと思います。この農場で土壌分析をしてその野菜に何が足りないのか、その野菜が何を求めているのかを調べるように、この場所は自分に足りないものを与えてくれました。目の前のことを真面目にやること、手が届く範囲で人を幸せにすればほんの少しづつでも世界は変わって行くこと、誰かを信じることで自分を信じれるようになることを体験として教えてくれました。野菜を届けるということは誰かの物語を背負うことだと萩原さんは言います。野菜を作るということが誰かの人生の、体の一部になるのならできるだけ良いものを。それは途方もないくらい小さな一歩かもしれないけれど、何よりも確実な一歩。そう信じています。

 のらくら農場に来て三ヶ月。まだ迷いの途中ですが、考え続けることからは逃げずに生きていきたいと少なくともそう感じています。来た頃青かった木々は、紅葉が始まり真っ赤になりました。(かず)

【足りない9月】

 2月に超綿密な作戦を立ててシーズンに臨みます。小さな畑セットの個人宅配のお客様の分は、この時期にこういうセットを組むというのを予測して作付け量を決めます。お店などの流通業者さんの分は、年間の出荷可能な作物の予定表をエクセルで組んで担当者さんに送ります。週別での予測数の返信をいただきます。何枚ものエクセルデータが返ってきたら、週別の合計数を計算します。例えば7月10日の週に小松菜が1500束、8月10日の週にモロッコいんげんが750キロ、など。小松菜を7月10日の週に1500束出荷するとなると、その時期は6条で種を蒔いて、1メーターあたり5キロとれると計算します。(過去に時期別にどれくらいの収量が取れるのか、時期別にデータを取っています)ひと束200gですが、実際は小分けのとき230g位入れますので、230g×1500束=345キロ必要。この時期の小松菜が25日で仕上がるとして、6月15日の週に6条×69メートルの種を蒔く必要があります。これが年間50品目くらいあって、さらに、作物によってできる日数がまるで違うのでそれをすべて逆算して作つけ計画を立てます。また、畑の条件もそれぞれ違います。標高が高い畑や山のそばで冷気が降りてくるところでは成長はゆっくりになります。それも計算に入れていきます。多品目栽培は頭脳戦でもあります。さあこれでバッチリ!であればなんと簡単なことか。シーズンの途中でお取引が始まることもあったり、害虫の攻撃や長雨、日照不足などで簡単にこの計算が打ち砕かれることもあります。それも計画に入れていきます。インゲンやトマトなどの果菜類は収穫量が数日で半分になったり倍になったり。

 9月は寒いくらいの低温と日照不足が続きました。9月は秋雨前線が停滞しますので、実はこれも計算に入れています。例えばmあたり5キロ取れる小松菜は3キロに計算するとか。ところがあまりに天候が厳しいとこれが2.5キロになったりします。こういうときはたいてい全国で野菜が足りませんので、お取引先様からも年間の予定を超えて発注が来たりします。今年は関西が災害クラスの天候不順がありましたので、特に乱れました。

 天候で収穫量が読みにくい生産面と、実際はどれくらい発注が来るのかわからない販売面の板挟みがあります。僕らのやり方は、肥料を畑にまいてから養生期間というものを設けます。ミネラルが可溶化して、作物が吸収しやすい状況にし、味方となる菌が繁殖して悪い菌を駆逐する時間が必要です。作物によりますが、積算温度400~900日度を想定しています。有機肥料も施肥してからの時間が長すぎると、化成肥料と同じ成分になってしまいます。これが「有機だから美味しいとは限らない」理由です。施肥してからの時間というのが、うちが最も気を使っているところです。養生期間を考えると頼まれたから急に種をまくということがなかなか難しい面があります。
 
 が!それでも日本全体の気候を見てさらに臨機応変にシーズン途中で変化できる形が見えてきました。来シーズン試します!(紀行)


畑のつぶやき 10月号

【農家の雇用】

<はじめまして>千葉県市川市から佐久穂町に来て早や8年目を迎えます、「石井勇次」と申します。生まれ育ちは東京の江戸川区出身です。年齢は萩原さんと同じ47歳です。妻と子供2人の4人家族です。宜しくお願い致します。

<農業をはじめたきっかけ>祖父母が農業を営んでいたこともあり、幼い時から畑で祖父母が農作業をしているのを見てきました。そのこともあってか成人してから、もしかしたら農業をするかもと人にもらしていたこともありました。それから20年の年月が過ぎ、休みを利用して長野県の伊那にある民泊施設に泊まりに行ったことがありました。その民泊では雑穀や野菜を栽培していて、朝食や夕食にはその雑穀や野菜を使った料理が並びました。また、近所の農家さんでいただいた「にんじんジュース」は、今まで飲んだことのない、にんじんの香りと食感とで驚いたことを今でも覚えています。自分の作ったもので人に喜んでもらえたらうれしいなと思ったことがきっかけで、そこに祖父母の姿も重なり、農業の道に進みました。

<驚き>私の中での農業とは、ひたすら地道に耕すイメージしか思い浮かばず、萩原さんとの最初の出会いである有機栽培講習会に参加した時は衝撃を受けました。なんと元素記号と化学式。C(炭素)、H(水素)、O(酸素)のCHO(炭水化物)とN(窒素)が結合してCHON(タンパク質)といった化学式。その時は、まったくもってチンプンカンプン。ノートにひかえることで精一杯でしたが、帰りのバスの中でこの萩原さんのところで研修することを決心していました。その翌シーズンから2年の研修開始。鎌の使い方から、生育診断、収穫・出荷、機械操作までいろいろなことを学びました。記録したノートが10冊以上となり、のちに就農してから何度も見返すことに・・・

<それから>研修を終え、独立。就農して5年を経験し、畑の土壌や水路環境、作物ごとに変化する肥料設計や栽培方法、出荷形態などいろいろなことを踏まえながら、作業の効率化や栽培技術を向上するために講習会に参加したり、昨年度の日誌を見返して作付け方法の検討をしたり。それに伴い毎年何かしらの農業機械を導入。毎年毎年さまざまな経験の積み重ねと投資が必要であることに気づきました。特に人材の雇用については、人手不足が問題で、この地域周辺で募集をかけるも見つからず、県外から希望があったとしても住んでもらう環境がないため、募集ができないという悪循環に陥っています。それはどこの農家も同様で、であれば自らが農家へ勤めることを決めました。

そのことを萩原さんに相談したところ、心よく受け入れていただいたので、今年度からのらくら農場の萩原さんのところにお世話になることになりました。わずか5年の独立でしたが、その5年の月日の間にのらくら農場の栽培方法はずいぶんと進化しており、スタッフも10人に増えておりました。

<農家の雇用問題>農家として安定的に収入を得るには、野菜をより多く生産し出荷することが必須となります。そのためにはやはりある程度の畑の規模(面積)が必要で、畑の規模を増やすと必然的に農業機械や人の手が必要となってきます。肥料散布やマルチ張りなどある程度農業機械で何とかしのげるのですが、野菜の小分けや梱包、伝票作成など細かい作業はどうしても人の手が必要となります。そこで人材を募集することになるのですが、この地域は野菜を栽培する期間が6月から12月の7か月、準備期間を含めておおむね10か月の期間になります。特に人手が不足する期間はそのうちの6か月。雇用するにも期間雇用のパートやアルバイトが多く必要になります。のらくら農場は3年前に古民家を借りて期間雇用の寮として利用していますが、宿泊施設を確保できない農家は全国募集ができず、周辺地域からの車通勤できる人を条件にハローワークや民間求人広告に掲載することになります。私の場合、1年かけて募集をしたのですが、周辺地域からの希望者はなく、県外から数人連絡がありましたが、宿泊施設がないためお断りせざるを得ませんでした。民間のアパートを借り上げても期間雇用が終了する冬の間の家賃を支払わなくてはならず、古民家を借りるにしても水回りのリフォームが必要だったりで、資金面で断念。

農業をするうえでいくつもの壁を乗り越えなくてはなりませんが、人材の雇用も大きな壁となっており、多くの農家さんがかならず一度は考える問題です。その問題をどのように超えるのか、超えられるのか、自分に照らし合わせ考えながら、日々の畑作業に追われています。
 
【収穫作業】

収穫の段階で、野菜の大きさをそろえる、出荷できるものだけをとるのが大切になります。ミーティングで大きさを確認していても、収穫したものを畑から持って帰って机の上に置いてみると、「あ~、これちょっと小さすぎ」ということがよくあります。初心者ほどその傾向が強くなるので、収穫の途中で、グラムを量ったり、メジャーで長さを測ったりと確認しながらやります。広々とした畑にいると、野菜がなぜか大きく見えてくるんですね。まさにトリックアートです。(笑)収穫時に変形や傷みがあるものは、あとの選別が大変になるのでその場で畑に落としてくるのですが、すぐにもったいないと思う(ケチな⁈)性格なので、収穫の時は素早くかつ貴族的な気分にテンションを上げるようにしています。(幸代)


畑のつぶやき 9月号

【事務所⁈のつぶやき】

 こんにちは、スタッフのカヨです。私は今年、出荷担当ということで、パソコン仕事も多くなりました。FAXやメールでいただく注文を販売システムに入力したり、複雑になってきた出荷作業をみんなが迷わず進められるよう準備をしたり。作物の収穫量が減ってきた時は、なるべく急な欠品を起こさぬ様に、注文量を把握して1週間先を予測する...などなど。その日の出荷が終わり、みんなが畑に出て行っても事務所にこもって仕事をする事も多々あるので、春の畑の準備で行って以来足を踏み入れてない、なんて畑もちらほら・・・。(汗)
 
 昨年、私の作物担当はキュウリでした。昨年のキュウリはとても出来が良く、100キロペースで収穫する日々が続いていました。・・・が、あまりにも良く採れたので余ってしまい、出荷しきれずに毎日廃棄していました。代表と相談しながら取引先様への出荷量の調整を毎週していくのですが、自分の読みがあたらずに余らせてしまった時もあり、落ち込んだり悔しかったり。収穫したコンテナごと廃棄する時は本当に何とも表現できない気持ちでした。そんな中でも、「きゅうりが余っています!」と声をかければ注文を下さるたくさんの取引先様。注文をいただき、廃棄せずに済んだ時、思わず涙ぐんでしまった事も何度か。

 私が経験したここ数年ののらくら農場の夏は毎日出荷に追われ、本当に忙しい日々です。そんなたくさんの出荷が当たり前のようでしたが、注文をいただける事がこんなにもありがたく、嬉しい事なのかと改めて実感しました。今年もありがたい事に新しく取引させていただくお店が増えたり、野菜セットの定期購入を始めてくださる方が増えたりと、嵐のような忙しさで8月まで無事終えることができました。

 農業と聞くと、事務仕事や出荷作業より、畑作業をイメージすると思いますが、出荷作業も決して裏方ではありません。時間をかけてみんなで育てた野菜を送り出す、最後のとても重要な仕事だと思っています。野菜セットの箱を開けた時にわくわくできるような、お店にならんでいたら思わず手に取ってしまうような、そんな光景を目指して、秋からもうひと踏ん張りと気合いを入れなおし、今日もまたパソコンとにらめっこです。

【一歩づつ】

 もう8年くらい前だったかもしれません。農業同期ともいえる、茨城の久松農園の社長がうちにスタッフを連れて見学に来てくれました。その時、久松さんから「みんながみんな、萩さんに聞かないと進まない状態はかなり大変だね」と言われ、そのことがずっと頭に残っていました。その後、おかげさまで年々仕事量も増え、今では私たち夫婦がやっていた仕事をスタッフがずいぶん分担してくれています。

 前述のスタッフカヨさんは、元々事務の仕事をしていたこと、GAIA倉庫で大量の品数の発送作業をしていたこともあって、気が付かないところを気づいてくれる、本当にありがたい存在です。私は、実際この仕事をやる前は、なんでもパソコンがやってくれるものだと思っていました。(汗)パソコンやシステムはなくてはならない存在です。でも、トラブルが起こった時、それに気がつけるかどうかがとても重要です。例えば、なぜかある一定のものだけ反映されていない、表示されるはずのものが出てこない、数字がおかしい、日付がおかしい...など。それが入力や設定ミスによるものなのか、それとも収穫時や収穫後の現場でのミスなのか、箱詰めまでのオペレーションの問題なのか...まずはどこが原因なのか調べて細かく改善していきます。出荷前までに気が付くことができれば、お客様にご迷惑をかけることはなくなります。気づくのが早い段階であるほど、大きなミスにならずに自分たちの余計な手間や廃棄も減らせます。並んでいる数字と、頭に入っている情報が一致しているか考え直すことも多く、けっこう頭を使う仕事です。

 今年は、期間雇用スタッフの新人さんにも、野菜の担当についてもらい、収穫量の把握、来週はどれだけ出荷できそうか予測してもらっています。私もその仕事を手伝ったのですが、この予測がかなり難しい。宅配野菜セットのほかに卸し販売も行っていて、今年は特に、野菜の収穫量に比べて、ご注文数が上回ってしまう時が多かったです。台風や大雨、地震などで物流が遮断されたり、産地に大きな被害がでた時も、急激に注文量が増えてきます。できるだけ皆さんのご要望に応えたいところですが、どれだけの注文量がくるかがわからない中、天候が読めない1週間先、2週間先の出荷を見通すことが本当に難しい。ですが、もう少し精度を上げられるよう、手がかりになるデータをまとめるなど、まだできることはありそうです。

 年々、新規取引先の来訪や講演、会議などで、代表が農場不在になることも増えました。代表がいなくても滞りなく、ベストな判断をし、早い段階で問題に気が付けること。それができるようになれば、農場がさらに新しい広がりや魅力を持てるようになるのかなと思っています。(幸代)


畑のつぶやき 8月号

【身についたもの】

 皆様、こんにちは。「危険な暑さ」と表現される厳しい暑さの中、いかがお過ごしでしょうか。本当に熱中症には注意してくださいね。 
 
 今回の「畑のつぶやき」が絶妙なタイミングとなりましたので、ご報告いたします。今年で5年目、32歳の私、タツは結婚致します。相手は、以前、私が青年海外協力隊でセネガルに派遣されていた時の先輩隊員です。その特殊な経験が共有でき、ベースとして、何か社会に対して良いことがしたいというエネルギーをお互いにもっているという部分で1つ相性がいいのだと思います。他人ののろけ話を聞くのが、この世で最も心地の悪いことだとは承知しています。しかし、4年も5年も何年かも忘れましたが、独り身だった私にとっては大事件です。少しくらい大目に見てやって下さい。笑
 
 そんな大きな変化もありつつ、のらくら農場にきて5年目の夏を迎えています。有機栽培、多品種、中量生産のスタイルで営む農業は他の単一作物を生産するスタイルに比べて、日々のタイムリミットが細かくなり、数多くもなります。労働はもちろんのこと、思考の負荷もキチンと与えてもらえます。サボれることが1つもないんじゃないかと、あまり考える必要もない弱気な部分が頭をよぎる時もあります。至極当たり前のことなのですが、タイムリミットに対するプレッシャーと疲労の中で成果をあげていくことが難しいのですね。タイムリミット、実際の進行状況、身体と思考の疲労、目標と成果のギャップ、そういった要素のバランスを取りながら次にやることを判断していくわけです。その判断にはこれらのバランスをどうとっていくか日々の葛藤があります。これまではなんとかバランスをとり続けてきたのだと思います。仮に十分に作業能力や施肥設計などの技術を身につけたとしても、この日々の葛藤をどう積み重ねていくかの方が重要なポイントなのではと思うことがあります。頭でわかっていてもそれを継続してやっていくことの強さと難しさを改めて感じています。「言うは易し」なのかもしれません。
 
 そんなある日、収穫祭に来てくださったお客様からハッとさせられる質問を受けました。「4年間で1番身についたものはなんですか?」。自分でもまだ実践できているわけではありませんが、「とっておくことですかね。」と答えました。農業は、本当にこれで良いのかわからないまま、とにかく判断して進んでいくというシチュエーションがかなり多いと思います。その判断には材料として使ったものもあれば、使わなかった考えや情報が出てきます。その使わなかった方も、また違った状況では有効に働く可能性があります。その時判断したものを、ずっとそのまま選択すればいいということではなく、とっておくことで状況に応じた、いい落とし所を見つけていくことができる。いろんなものをあまり白黒はっきりさせない方が適切な判断に役立つのではないかということです。自分の立ち位置をどっち側かに選択するのではなく、どっちつかずでずっと脳の片隅にとっておくことは意識するようにしています。これも言ってみれば、当たり前のことですが、これも「言うは易し」なのではないでしょうか。

 のらくら農場で働き始めた初年度、代表からたくさんのキーワードを与えてもらいました。その1つに「螺旋の思考」があります。その後、数年の経験を経て、身についたものが何か問われ、改めてこのキーワードを省みる機会となりました。今後も一回決めたことでも、らせん状に思考を繰り返ことによって、いい落とし所を探っていきます。たとえ結果は同じになったとしても、そこにたどり着くまでの過程が揉まれることにより質の高い結果になります。現にそれによって農場の進化具合は本当に誇らしいものがあります。必要な日々の葛藤をこれからも続けていきたいと思います。

【前半戦報告】

 前半を振り返ってみます。

 3月に東京で夏日が記録され、まあ3月は暑いこと。標高1000メートルの高原では過ごしやすいですが、育苗が大変です。どんどん伸びてしまいます。苗は早くできれば良いものでもないので、暑さに四苦八苦しました。その後は、週に一・二度、柔らかな雨が降ってくれて、露地葉野菜の種まきには最高のリズムでした。種は水分がないと、途端に発芽率が落ちてしまうので、雨の前を狙って蒔きます。小松菜もカブも、春菊もほうれん草も、毎週出荷を切らさないようにリズムをつけて蒔いていきます。今年は虫よけのネットをずいぶん買い足しました。0.6ミリ目のネットです。難敵、キスジノミハムシが侵入できないギリギリの目です。百メートルで5万5千円もします。数本買っただけで40万円くらいかかりました。有機で虫食いのないキレイな小松菜を出荷するにはコストがかかるものです。

 まさかの6月に梅雨明け!干ばつが予想されました。ポンプを二台買い足しました。とにかく水やりです。9台のポンプをフル稼働です。大変なのは水利がない畑です。水利がある畑というのは、基本、元水田です。ところが、元水田の畑は大雨が降ると水が溜まってしまいやすいので、雨が多い6月7月は水はけの良い畑を活用します。しかしここで雨が降らないとなるとこれが大変。水がありませんので、500リットルタンクをせっせと運びます。百杯くらい運んだと思います。

 7月は猛暑。ミニトマトの色がつきません。7月に高温障害が出るのは初めてでした。天井を遮光するネットを導入しました。これで光の強さが落ち着きました。後半戦も全員で力をあわせて、美味しい野菜をお届けします!(代表)


畑のつぶやき 7月号

【野菜を通じてできること】

今年は例年、秋に開催していた収穫祭を「これからできてくる野菜を見て頂き、ワクワクして頂こう!」ということで6月の頭に開催しました。僕は今年でのらくら農場3年目になります。3年目になって少しは周りを見る余裕が出てきたからか、1年目の時のように自分の役割を果たすのに精一杯の収穫祭とは違い、1人1人のお客様の言葉をすごく心で感じ取ることができ、とても貴重な体験をさせて頂きました。特に良い話が聞けたのは食事の時間に代表が用意してくださった1人1分くらい自己紹介がてらスピーチをしてくださいという企画の時です。すでにいくつかテーマを代表の方で用意してくださっていて「すごい人いるんです!」や「これがおいしかった!」「夢かたっちゃうぜ!」などのテーマを書いた紙を貼っておき、それを参考にお話ししていただきました。みなさん本当にそれぞれの貴重なお話をしてくださったのですがその中でも個人的にすごく響いたものをいくつか紹介させていただきたいと思います。
料理教室の先生をされているお客様が「料理は結局は素材次第だと思うので、できるだけ何もしないでおいしいのが1番贅沢なレシピ」という話をしてくださいました。この時、のらくら農場の出荷先で佐久市でレストランをされているヒロッシーニさんに以前、行かせていただいた時の事を思い出しました。オーナーシェフが「料理の味は素材が7割、料理人が2割、サービスが1割。料理人のできることは実はそんなになくて、いい素材を見極める目利きの方が大切。良い素材のおいしさをどう引き出すかを考えている」とおっしゃっていて、そのお話とすごくリンクしました。 料理のプロはいくとこまでいくと似たように感じるのか、かっこいいなと思ったとともに、素材提供側としての責任感とその影響力に心が躍るように感じました。
次に紹介するのは、おいしく、安心、安全な野菜をつくることができればその副次的効果の広さは計り知れないと感じさせていただいたお話です。お子さん連れで来てくださっていた女性のお客様が「自分は小さい頃から一般野菜(ナスなど)が苦手で食べられなくて、周りから人格を否定されるような冷ややかな目で見られてきましたが、のらくら農場の野菜から苦手だった野菜も食べられるようになり、周りの見る目が変わったし、のらくら農場の野菜のおかげか子供達も苦手な野菜など特になく、自分と同じような思いをしないで済んでいる」とお話してくださいました。
 他にも、取引先の社員様で野菜セットを注文してくださっている方が「会社で私の野菜セットに単品の野菜を追加して一緒に買う事ができるよと声をかけたことで、そこから他のスタッフの方との距離が縮まり、同僚の今まで知らなかった面を発見できました」という話をしてくださいました。栄養価やおいしさのように体に直接寄与する以外にも野菜にはこういった社会的な面でも役に立つ力があるのだと驚き、その広がりの可能性に嬉しくなりました。収穫祭では多くのお客様が「自分の体は食べたものでできている。そう思ってのらくら農場の野菜を買っています」といってくださいました。
僕が有機農業をやっている一番の大きな理由は、数年前に鬱っぽくなった時、心の調子が悪いのは食べ物も影響しているんじゃないか、心も体も健康になるものを沢山作り、自分も健康になり、周りの人も健康にし、野菜を通じて活き活きとした世の中を作っていきたいと強く思ったからです。お客様から「食べたもので自分の体はできている」という言葉を沢山聞き、自分の想いは勝手な推測ではなく実際に実現可能だな!と静かに感動しておりました。
このテーマを選んだらどうしても伝えたい事がありました。それは皆様の言葉がどれだけ嬉しくてどれだけ身が引き締まる思いになるかということです。のらくら農場の野菜をこんなに大切に思っていてくれる方々がいるんだと思うと作業にも一段と気合が入ります。皆様の体の元になるものを作っているという意識で日々の作業と向き合っていきます。今後ともよろしくお願い致します。(マッキー)

【7つ目の味】

収穫祭でもうひとつ、私が印象に残ったお話を。「野菜を食べている時に、そこの風景を想像しながら食べているんです。それは、ただ食べているのと違う気がするんです。そして、今回収穫祭に参加して、その想像していた風景が目の前に広がっていて、自分でもびっくりしました!(笑)今回、見に来ることができてよかったです。」というステキなお話をうかがいました。料理には5つの味「塩味・甘味・酸味・苦味・辛味」がありますが、のらくら農場の野菜は、素材に<旨み>が加わるように栽培しています。そして、今回のお話で<風景>も加わったら・・・。食べることがもっともっと楽しくなりそうだなぁと思まいました。 自然の中に住んでいるとすぐに忘れてしまうのですが、ここで仕事できる幸せを感じながら、この風景を大切にしていきたいと思います。(幸代)


畑のつぶやき 6月号

【どっぷり農業女子です】

はじめまして、こんにちは。食べること大好き!食べている時が一番幸せ(⋈◍>◡<◍)。✧♡新人のカーリーこと杉山です。「ここの農場おもしろそう!」その気持ちだけで長野に来て早3ヶ月。
<私が思っている農業>自然の恩恵や脅威を肌身で感じ、命をつなぐための"基"を作るお仕事。夏は暑く冬は寒い中での過酷な作業。作業着の洗濯は大変だし、日焼け止めは気安め程度にしかならない(涙)また世間では、農業は3K(汚い・きつい・危険)に加え、臭い、低賃金など散々な言われよう・・・。
でも、、、この業界に携わっていたい。何故だろう・・・!?行き着く答えは意外とシンプル。生物の生きようとする力、子孫を残そうとする力。日々生長していく力強い姿を見ていると、ただただ感動!そして、鮮度ある美味しいお野菜を多くの方に知ってもらい食べてもらいたい。「人を良くする」と書いて『食』と読みますが、食べることと体は本当に密接に関わっていると思います。一方で、ずぼらで面倒くさがり屋な私は、休日くらいはゆっくりしたいと思い、運動する気にはなれません。にもかかわらず食べることが大好き!...これは大変( ;∀;)日々体力勝負の農業は時にきつく感じることもありますが、ジムに通っている代わりと思えば運動にもなり、好きなことができているという面においては幸せ者だと感じています。
5月後半になっても霜注意報が発令される日もあれば、夏日のような日も...。自然と共存する大変さを、体を張って感じつつも、長野の大自然からパワーをもらい日々過ごしています。田んぼに水が入り、田植えの時季を迎えました。(5月下旬のことです)カエルの合唱が心地良く感じる今日この頃です。

【中量生産】

先日、長野県小諸市のわざわざさんで、トークセッションにお呼ばれしました。わざわざさんは、畑の真ん中にぽんつんとあるパンと日用雑貨のお店です。田舎でパンと雑貨なんて憧れるような業務形態ですが、僕が考えるに最も難しいはずなのです。ところが、とてつもない工夫の積み重ねで、「田舎でこんな経営できるのか!」と思わせるくらい素晴らしい取り組みをされています。
 福岡県に宝島染工さんという草木染めの工房があります。普通、草木染めというと個人が芸術家のようにやっているケースが多いのですが、ここは数人のメンバーで運営されていて、大手アパレルメーカーがOEMで仕事を依頼してくるような「ミッションをこなす能力がある工房」さんです。
 この3者が共通している点を、わざわざの平田さんがまとめてくださいました。
1.一人や夫婦から新規事業として初めた
2.事業を継続して行っている
3.従業員を10名前後雇っている
4.小規模事業者には少ない、ある程度の生産力がある
5.売上が5000万円以上ある
 共通点の中の特に4のところ。ある程度の生産、大手さんのように大量生産は全然できません、でも家族経営よりはもうちょっと多いですよ、ということころにスポットが当たりました。一言にすると「中量生産」。
 わざわざさんが、糸業者さんの倉庫に大量の質の良い在庫糸があるのを発見して、中量で生産できるメーカーさんに持ち込んで「残糸ソックス」というのを作ってしまいました。面白すぎる。ミッションとして数千枚の草木染めを出来る工房が日本に極めて少ないことから、大手アパレルメーカーさんが10人位組織の宝島染工さんを頼って仕事を依頼してくるというのはとてつもなく痛快です。
 のらくら農場でも面白い逆転現象が起きました。以前は、この時期は葉野菜の代表である、小松菜・ほうれん草が圧倒的に売れておりました。ここ数年、春菊をとてつもなく美味しく作りたいと思ってみんなで研究を重ねてきました。さらに、この時期のカブ。フルーツのようなカブを作りたくて、新しく専用の種まき機をかったり、洗浄機を買ったり投資しました。設備投資できたのは「中量を作る覚悟」ができたからです。通常は脇役のような春菊とカブが驚く勢いで売れるようになりました。(おかげで売れるはずと思った主役の小松菜・ほうれん草が余るという誤算!)
 6月に開催した収穫祭では、大人20名子ども10名のご参加があり、旬の野菜とパンやハムをずらりと並べて「勝手にサンドイッチ」をやらせていただきましたが、やはりそこでもカブと、春菊タマゴサンドはご好評いただきました。中量を作る覚悟がなかったらできなかったなと思っております。
 人の好みが細分化されている現代は、「質良い中量」で舵取りを軽やかに面白くしていく、というのが僕らの方向になっていくのかなと改めて感じております。(萩原紀行)


畑のつぶやき 5月号

【野菜の出荷が5月下旬からはじまります!】

新たに年間スタッフ2名、期間スタッフ4名を採用し、合計12名で頑張ります!通信で畑の様子やスタッフのつぶやきも掲載していきますので、よろしくお願い申し上げます。今年は雪解けも早かったので、畑の準備も順調に進みました。新鮮で元気ある野菜をお届けできるようスタッフ一同頑張ります!
今期から個人のお客様向け「ちいさな畑セット」の箱詰めが終わったところで、その日の出荷に入る野菜リスト画像をFacebookでアップします。前もってどんな野菜が入るのか知りたい方は、農場のFacebookかホームページをのぞいてみてください。今まで時間に追われてやりたくてもできなかったことですが、お客様からのご要望もあり、今年はスタッフも充実してきているのでチャレンジしてみようと思います。

【新学期】

 わたくしごとですが、新学期、新しい生活にも徐々に慣れてきました。出会いと別れ...春は少し心が揺らぎます。長男が家を出て、家族が一人減り、4人での暮らしが始まりました。やっと一人子離れして少し楽ができるかなと思っていたのに、いざいなくなってしまうと、子どもの存在感の大きさを感じずにはいられません。こんなにも離れてしまうことに動揺するとは...。義母は「ひとりいなくなるっていうのはそれだけで寂しいものなのよ」と言っていました。経験してみないとわかならいものですね。
春休みには、息子の様子を見がてら、埼玉の実家の母と一緒に東京にいる祖母に会いに行きました。転倒してからは車いすになり、施設に入っています。下町生まれ、下町育ちのおばあちゃんは、昔から言いたいことははっきり言う人で、久しぶりに会うなり、「さっちゃん、ありがとね~!ここはね、食べるところもな~んにもないところで嫌になっちゃう。」と、大きな声で話すので、私たちも施設の職員さんも苦笑い。「わたしもねぇ98歳になったわよ!友達はみ~んな死んじゃった。さびしいわよぉ。」とニコニコしなら話すおばあちゃん。娘である叔母さんも他界しています。息子が家を出るだけで涙がでてしまうのに、死んでしまったらどれほど寂しいことか。ニコニコ話せるまで乗り越えてきたおばあちゃんをすごいなぁと見つめなおしました。そして、娘である私の母に向かい、「ひとりで大丈夫?」と話しかけ、孫である私には「お母ちゃんは一人で暮らしているから、さっちゃん、たまには行ってあげてね。」と頼むのです。何歳になっても、自分の子どものことが心配なんですね。ちょっと涙が出そうになりました。私も今ある幸せを感じながら、頑張って仕事したいと思います。(幸代)

【癒やし系】

(通信を楽しみにしているお客様から、「以前、通信に載っていた子どもさん達の話に癒やされていました!」と伺ったので久々に子どもネタを書いたのですが、今までスペース的に入る余地がなく、結局一年前の話題となってしまいました)最近の末の娘との会話がなんとも楽しくなってきました。女の子って天性ですかね、相槌が上手なんですよね。きっとまだわからないだろうなと思うことも「今日お母さん仕事大変だったんだよー」とつぶやくと、理解しているかどうかはさておき、「ふぇー!!」とか「ひょー!!」とか高い声が返ってきて、そこで思わず笑ってしまうんです。さらに、こんなことがあってさーと話を続けると、「ホウ!ホウ!」とか「ワーオ!」とか面白い相槌が返ってくるので、もう私の辛かったことは何でもなくなってしまいます。話を聞いてもらえるとやっぱり安心して満足して幸せな気持ちになります。娘を見習わなくちゃいけないですね。そんな娘が熱を出したので、いつもは皮をむくだけのりんごを「すりおろそうか?」と聞くと、「?」はてな顔の娘。「風邪のときはすりおろして食べるといいんだよ」と説明すると、「みーちゃんね、いつも前歯ですりおろして食べてたよ」と言うので大笑いでした。我が家の癒やし系です。(幸代)

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のらくら農場
〒384-0701
長野県南佐久郡佐久穂町
大字畑5645-175

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